私の父は国語の教師で、
定年まで勤め、
退職してから10年以上、
自宅の2階で学習塾をしていました。
学習塾と並行して、
趣味で文学の会も所属し、
自費で小説を出版したり、
俳句の会に入って、
定期的に吟行に行っては俳句を詠んでいました。
とにかく“言葉好き”、“言葉遊び好き”でした。
今でも尊敬する人は?と聞かれれば、
即答で両親と答えますが、
父に関してはとにかく博識で、
ちょっとした会話の中でも、
諺や四字熟語を頻出させていました。
今でもよく思い出すのは、
私が失敗して、
「こうすれば上手くいくと思ったのに、結局上手くいかなかった😢」とこぼした時などに、
「裕子、『当(ア)てごとと褌(フンドシ)は向こうから外れる』と言ってね、そうは思い通りにはいかんもんだよ」と言ってくれてた事です。
この諺、聞いた事ありますか?
『当てごとと褌は向こうから外れる』
父は時々、
「当てごと」の部分を「期待」と言い換えて、
『期待と褌は向こうから外れるんだから、期待しすぎちゃあかんぞ』とも言っていました。
この諺、
今まで父以外の誰かが言ってるのを聞いた事がありません。
今日、父のこの分厚いことわざ大辞典を見つけたので、調べてみました。
有りました!有りました!
正しくは『越中褌』でした(笑)
意味は、
自分だけに都合のよい期待事は、
現実としてはうまくいかないことが多い、との戒め。
何かある度に聞いてきたこの諺、
今の私の人生の指標になっています。
褌をつけた事が無いので、
ホントに向こうから外れるのかは分かりませんが(笑)、
でも自分の都合で勝手に期待したり、
自分は努力してないのに相手に求めて、
期待通りに得られなかった時に相手を責めてしまう自分が出ちゃう時に、
フッとこの諺が頭に浮かんで冷静になります。
いかんいかんと客観視できるのです。
ビジネスや、子供たち、夫とのパートナーシップでは、ついつい相手に期待してしまいます。
でも、
意図せず向こうから外れる事は有ります(笑)
期待してもし過ぎずに、
自分がしたくて期待してる事を分かった上で、外れても相手を責める事なく、
そんなこと言っても、
思えない時もありますが🤣、
いつも自分に言い聞かせるようにしています。
そうすることで、
結局自分が一番楽になれる気がします。
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