母は退職後、
茶花道の教授として、
生徒さん達にお茶やお花を教えたり、
碧南市や地域の依頼でお茶席をかけたり、
家元の茶会にお呼ばれに行ったり、
茶道も花道も楽しんでいました。
体調を壊してからは、
すっかり遠ざかり、
道具も納戸で眠ってて…。
今日フッと思って、
久しぶりに納戸を開けてみました。
で、
見つけたのはこれ!
螺鈿細工の蓋付きの塗りのお椀です。
懐かしい💓
これは、
私が子供の頃、
飾り棚の一番上に置いてあって、
なかなか触らせて貰えなかった、
父母が大事にしていたお椀です。
よく見ると、
細工は細かく丁寧で、
お椀の内側は赤漆塗りになっています。
「壽」の文字も螺鈿で描いてあって、
なかなかのセンスです。
保管が悪かったのか、
欠けてたり、
塗りが剥げている所もあります。
そもそも箱も箱書きもないので、
由緒も時代も不明で、
どの位の価値があるのか分かりません。
でもね、
このお椀の価値は、
『なんでも鑑定団』ではなく、
私が決めます❗️
父母が大切に受け継いだ器、
一度だけ父が、
“お母さんに内緒だぞ”と言って、
棚から出して触らせてくれた器、
以来ずっと眺めるだけだった器。
いつかお汁粉を飲みたいと思ってた器。
由緒も年代も分からないし、
傷もたくさんあるけれど、
父母との大切な思い出の器。
納戸に仕舞ってあったどの道具より、
私には価値があるのです。
今日は我が家で一番の上席、
和室の床の間に飾ります。
何だか凄いモノに見える🤗
「価値」って、
結局誰かが決めるのでなく、
自分で決めたら良い、
そういう事ですよね。
モノでも人でも空間でも、
自分が大切に思うか、
大切に守っていきたいか、
気持ち良いか、
そういう事で「価値」が決まると思います。
誰かの目とか価値観とか、
もちろん評価額とか、
そんなの関係ねえ〜‼️
って古すぎか😅
思い掛けず、
懐かしい器との対面で、
嬉しくなって語っちゃいました。
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